はじめに
ガソリンを給油するたびに「なんでこんなに税金がかかるのか…」と感じたことはありませんか。実はその一部には、「暫定税率(当分の間税率とも呼ばれます)」という本来“暫定”とされながら長年継続してきた上乗せ税が含まれています。今回は、この暫定税率の廃止に向けた最新の動きと、私たちに与える影響について整理します。
暫定税率とは何か?
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本来のガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)は、例えば1 リットルあたり28.7円という本則税率が設定されています。
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それに加えて、「暫定税率(当分の間税率)」として約25.1円/リットルの上乗せがされており、合計で1リットルあたり約53.8円の税金がガソリンに課されているという構造です。
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この暫定税率は、1970年代に道路整備財源として設けられたもので、本来は期間限定の措置でしたが、明確な終了時期が設けられないまま長年継続してきました。
最近の動き:廃止に向けた協議と支援策
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廃止そのものについては、与野党間で「廃止すべき」という方向性では合意が進んでいます。
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一方で、いつ廃止するかについては未だ確定しておらず、財源確保や地方自治体の税収減問題など、整理すべき課題が多く残っています。
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補助措置として、2025年5月22日から「燃料油価格定額引下げ措置」が始まり、ガソリン・軽油について「1 リットルあたり10円引き下げ」の支援が実施されることとなりました。
廃止時期はいつ?見通しと整理
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複数の分析で「2026年4月から廃止」という可能性が有力との見方があります。
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ただし、法律上・制度対応上の準備が必要なため、「年内(2025年末)にできるだけ早く廃止を」という議論も出ています。
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結論としては、「廃止自体は方向性として決まっているが、施行日・財源・地方対応が未確定」という状況です。
廃止したらどうなる?家計・ビジネスへの影響
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ガソリンを多く使う家庭では、1 リットルあたり25.1円の税負担が減る可能性があり、年間のガソリン購入費が数千円軽くなる試算もあります。
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事業車両を使う会社・商店・物流などにおいても、燃料コスト低下→経費改善につながる可能性あり。
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ただし税収が減るということは、別の形で「財源をどう確保するか」「地方自治体の税収減をどう補填するか」という課題があります。つまり、コストが下がる一方で、制度が変わることによる影響も注意が必要です。
留意すべきポイント・注意事項
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廃止時期が確定していないため、「今すぐ税率がなくなる」と考えるのは早計です。
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廃止して燃料税が減るとしても、別の税・料金・制度でその代替が行われる可能性があり、純粋な軽減効果がどのくらいかは制度設計次第です。
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給油所・流通・車両保有者など、現場での影響(価格表示の変更、在庫・流通の混乱)も過去に起きており、慎重な対応が望まれます。
まとめ
暫定税率という長年の“上乗せ税”が、ようやく廃止に向けて動いています。ガソリン1 リットルあたり25.1円分の税が減る可能性は、家計・事業双方で注目すべきです。ただし「いつから」「どのように」という点はまだ未確定。代替財源の整備や地方自治体への配慮も課題に残っているため、実務的には“廃止に向けた準備”という視点が重要です。
今後、税制改正大綱・関連法案の成立状況を注視しながら、ガソリンを利用するコスト構造・車両の維持管理コスト・店舗・物流関係の経費に与える影響を整理しておきましょう。